伊久美川に囲まれてみた

野鳥の森

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第1話 第2話



第2話 「もう遊歩道の要る季節ね」


さあ、やって参りました。

野鳥の森
GoogleMapストリートビューより

【島田市野外活動センター山の家】

タレントD氏が電動バイクを充電させてもらいながら各地を巡る某番組で、ロケを行った場所でもあります。

野鳥の森

こちらが駐車場からの眺め。
今回の 調査対象 です。

野鳥の森

ここから南に目を向けた時に見えるのが、中部電力 川口発電所

野鳥の森

駐車場の北側には管理棟があり、職員(と呼ぶのかどうかわかりませんが)の方が常駐しているようです。

そんなわけで、まずは 「この山へ登ってもいいものかどうか」 確認を取ります。

んで、応対してくれた方によると
「全然問題ありません」
との事。
しかも一緒に山裾まで来てくれて
「ここから登るんですけどね。」
と入り口の案内までしてくださいました。
この山に名前はあるのか?と一応 尋ねてみると
「正式な名前は無いですが、【野鳥の森】と呼ばれています。」

野鳥の森 Click!

途中にあった施設案内の看板がこちら。(看板の上側が南になっています)
しっかりと「野鳥の森」と書かれているわけですが、登山口(と呼びたい)とか、遊歩道とか、そういった類の案内は無いようで…。
「道はねー、無いんですよね。落っこちないように気を付けてくださいね。」

…入り口とは?

野鳥の森

でまあ、教えて頂いた入り口から一歩 中へ踏み込んだのがこの状態。(現在地
三角面の南側の角を登っていく感じになるようです。
やはりというものはなく、あくまで「踏み跡」という表現がしっくりきます。
で、僅かに登って右側(北側)を見たのがこちら。

野鳥の森

蜂様のお宅。
まっすぐに平地が伸びていくように見えますが、これは法面の一段目だったりします。

野鳥の森

航空写真で成り立ちを確認したように、ここは山の一部を切り通した急斜面。
コンクリート吹き付けこそされておらず土のままの法面ですが、安全面などを考慮して何段かの階段状に造作されているわけです。
これがその下から1段目、というわけ。
ここは無視して、そのまま上を目指します。

野鳥の森

どうにも踏み跡すら怪しくなってきました。(現在地
木の枝や蔦をかき分け、掴みながらの登攀を余儀なくされます。

野鳥の森

これが南面の斜面。
よく見ると、小〜中動物の獣道っぽいスジがあったりするわけですが…。

野鳥の森

2段目に到達。
ここにも蜂様の建売住宅があります。
なんにせよ、設置者がいる以上は人跡未踏の地ではないという事に。

野鳥の森

若干、平場へ進んで下の段のお宅と一緒に撮ってみた。
奥の方には管理棟の屋根が見えています。
それなりの急斜面ですよ。

野鳥の森

戻って、さらに上を目指します。(現在地
正直、もうどこをどう通っても同じくらいの灌木密集地帯
開けているのは法面だけです。

野鳥の森

3段目に到達。
ここには蜂様のお宅はありませんでした。

野鳥の森

上を望むとこんな感じ。(現在地
南面(左側)よりも法面をよじ登る方が現実的です。

野鳥の森

4段目に到達。
もうほぼ頂点に近いため、平場はそれほど広くありません。

野鳥の森

これを登れば、山頂はもうすぐそこです。(現在地

ここまでの写真でもチラチラ見えていましたが、この山の正体は ほぼ 岩の塊
これまで何度か登場している、横臥褶曲断層おうがしゅうきょくだんそうの一部なのです。

野鳥の森

ようやく、稜線に辿り着きました。(現在地
もう少し先の地点の方が標高が高そうなので、そちらを目指します。

ん〜ただ…、なんて言うか…同じような感覚を前にも味わったような…。
ここまでの道程を思い返しても ここを歩く人など皆無に近いはずなのに、妙に整っておる。
まあ、手入れをする人もいるだろうし…ね。

野鳥の森

いやはや歩きやすい。
とりあえずこの辺りが一番高いっぽい。(現在地
そんなわけで。

登頂成功!

野鳥の森

こちらが野鳥の森山頂からの眺めになります。
って、南側の写真しか無いのですが。
要するに、「木々に遮られて眺望は無い」ということなのです。

野鳥の森

んで、ここからは下っていきますが もう少し稜線の先に行けそうなので、先端まで行ってみます。

野鳥の森

途中、南側落石覆いの支点がいくつかありました。
コンクリート基礎の打設などが必要ないほど、岩盤がしっかりしているのでしょう。

そしてついに先端部分へ。(現在地
その眺めがこちらになります。

野鳥の森
大きいサイズはこちらから。

おお、これは良いな!

野鳥の森

南側には川口発電所の上部施設が見えます。
遠く塩郷堰堤笹間川ダムから来た水があそこを通り、発電に利用されています。

野鳥の森

こちらが宿泊棟で、伊久美川の方ではキャンプやバーベキューもできるようです。

「…配置についた。」
とか呟いて宿泊棟に来る要人をここから狙撃するっていう 暗殺者ごっこ をするには絶好の場所かと思われます。

野鳥の森 Click!

眼下の宿泊棟前広場では、なにかしらの団体の皆さんがレクリエーションの真っ最中ですが、突然山頂に現れた不審者に驚いたらしく、えらく注目を集めてしまいました。
手でも振ればよかった。

野鳥の森

さて、登頂に成功したのでとっとと撤収します。
とはいえ、来た道(?)をそのまま戻るのも 癪に障る つまらないので、今度は北側のフチを降りてみます。

んで。
稜線の緩やかな地点から徐々に下り始め、東の法面のフチにかかろうか、という地点。(現在地
急に階段状に。
振り返って撮影したのがこちら。

野鳥の森

誰がどう見ても、これは土留め階段。
えー…。

そしてさらに少し進んで振り返ると、こんな事に。

野鳥の森 Click!

木製桟橋!

これってつまり、そういうこと?
一時期は遊歩道として整備されてたのか…。
ならばこれを辿っていけば、正規のルートがわかるんじゃね?
てなことで周囲を見渡し、この続きを探してみたのですが…。

…無い。

続きが無い。

野鳥の森

上写真の桟橋を降りきると、ちょうど3段目の高さ。(現在地
しかしこの段の南端からは道など存在しないのは実踏済み。
歩行ルートは欠き消えてしまいました。
結局、遊歩道らしき痕跡はあの2段の土留め階段と桟橋のみ
もしかしたら、この施設のオープン時のパンフレットとかに描かれていたかもしれないな…。

野鳥の森

とまあ、なにやら狸に化かされたかのような感じではありますが、登頂に成功しました。(現在地
下山後に管理棟の職員の方にお礼を言い、撤収〜。


…あ、しまった。
そこで話を聞けばよかったのか。




名所File No.12
野鳥の森

営業時間:年中無休
所在地:静岡県島田市身成
交通アクセス:島田市コミュニティバス 山の家より 徒歩1分






調査完了。

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