空を舞う幻のゴンドラ

~川根電力索道~

導水トンネル編

章1:寺尾ばし  1/ 2
章2:竹島トンネル  1/ 2/ 3
章3:解明  1/ 2/ 3/ 4
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章3-4 国境の長いトンネルを抜けると発電所であった。


臼井氏からの情報を受け、やってきたのは竹島地区から約1km下流。
三並地区にほど近い茶畑の中です。
話によれば、ここにトンネルの続きがあるとのこと。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

これがそのトンネルの一部。
天井部分が崩落してぽっかりと口を開けていました。

まずはサイズを測ってみます。
水路トンネルとしては一般的な『ほろ型』をしたこのトンネル。
新しい農道のコンクリート舗装が、ちょうど断面の頂点あたりまで来ています。
高さは 最も高い所で約1.1m、幅は約1mでした。

この断面の大きさ、寺尾ばし近くの坑口に比べると ずいぶん大きく感じます。
が、よくよく考えると下流の出口付近で急に広がったような形状をしていました。
それでもまだ ここの方が大きいように思いますが…。
『水路トンネルは下流に行くに従って断面積を大きくしていく』というような決まり(工法?)でもあるんでしょうか?

そういえば臼井氏の話の中で、「子供の頃に通って遊んだ」ような事をおっしゃっていましたが、このサイズならば納得です。

次に、カメラを突っ込んでみます。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル Click!

こちらが上流方向を覗いた状態。
途中で土砂が盛り上がり、堤のような状態になっていました。
堤の向こう側に光をうまく照らせず、撮影失敗…。
あの先はどうなっているんでしょうか?
それと 何かが住み着いているのか、獣臭がすごい。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル Click!

こちらは下流方向。
ちょっと先には…コンクリートブロック?!

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

というのも、少し離れたここには 下の茶畑へ降りるための階段が。
うっかり乗ると踏み抜いてしまうので、トンネルの底から積み上げてあるんですね。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル Click!
現在地

下流方向を向いて。
結局のところ、このトンネルは一体どこまで続いているのか?

とりあえず この古びたコンクリート面がある区間は存在していると考えていいでしょう。
しかしその先、コンクリート舗装された農道が下り始めた地点で 埋められたものと推察します。
その先には排水路もあったしね…。
問題は 正面に見える盛り上がった茶畑の先で、トンネルが復活しているのか?という点。
その先の三並地区内にも存在しているのでしょうか?
今後の調査課題です。

では上流方向はどうなっているのか?
その先を確認してみます。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

茶畑の端まで来る その途中で、トンネルの上面は見えなくなりました。
そのまま真っすぐ進むと、農道はこんな感じに。
トンネルもまた、地中へと消えていきました。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

正直、この先は追跡不能。
偶然にもトンネルが現れてくれるのに期待するしかない状態です。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

唯一の手掛かりは『発電用の導水路』である点。
用途から分かるように、必ず方勾配(この場合は下流に向かってずっと下り勾配)であるはず。
また 少しでも発電効率を上げるため、終端の発電設備に辿り着いた時点でなるべく高低差を稼ぎたい。
そのため、勾配はギリギリまで緩やかであるほうが有利なはずです。
それらから何となくラインの目星は付きそうなもんなんですけどね…どうにもお手上げ状態。
こちらもまた、課題として残りました。

この後、農作業をしに来られた方に話を聞く事ができましたが、詳しい事は何も分からないとのこと。
ただ「昔からある」とだけ。
寺尾ばしの事については、
「あの橋を渡っただかね?!ありゃ~危ないでよ、もう渡らん方がええよ。」

・・・ですよね~。



再び竹島地区へ。
橋脚のある位置で水路橋として対岸へ渡っていた(渡る予定だった?)のなら、現・寺尾ばしの真正面には坑口があるはず。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル Click!
現在地

が、さすがに見つからない。
そんなものがあれば さすがに気付くかな。
とにかく、この面には見つかりませんでした。
急激に上流方向に曲がっていた可能性もあるか…?

この後 竹島集落を抜けた先の様子も見に行きましたが、やはり発見には至りませんでした。



ここで、章2-3で用いた航空写真を再検証してみます。

川根電力索道 導水トンネル Click!

まずは1960(昭和35)年の航空写真。
年代で言えば【寺尾ばし】は先代以前、【導水トンネル】は完成&放棄された状態のはずです。
拡大してみても…何やらそれらしきものが…あるような…ないような…。

竹島水道 Click!

続いて1975(昭和50)年。
まず先代橋のあったであろう地点。
拡大してみても…何やらそれらしきものが…あるような…ないような…。
そして現行橋のある位置ですが…明らかに線が見えます。
もしこれが橋ならば水路橋ということになりますが…さて?

竹島水道 Click!

こちらは再調査で訪れた 下流にある茶畑付近の写真(同年のもの)。
クリック後の赤線が、トンネルと思われるラインを示しています。
写っているのは農道かもしれませんが、この位置で間違いないでしょう。




川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

こちらは、例の大崩落面を対岸から撮影したもの。
かなりの規模なのが伝わるでしょうか。

川根電力索道 笹間発電所導水トンネル
現在地

こちらは道中でみつけた静岡県の用地杭。
FileNo.14 智者山軌道 調査時に見つけた杭と同様、旧字体でした。
とは言っても、本来の旧字体は【 靜 】(青の下部分が“円”で、“爭”を組み合わせ)のはずですが、これは“青”辺に“爭”】の組み合わせとなっています。






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