大井川にある島に行きたい

神尾弁天

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追記編:第7話

第2話 渡りどころのない水域とは、こういうことをいうのだろう。


アプローチ方法はいくつか考えられますが、川根島田線からは断崖絶壁のため大井川へ降りることは不可能です。
少し下って鵜網地区から大井川へ降り、そのまま上流へ遡っていくルートも 伊久美川から合流する流れがあるため、冬季は厳しい。

そんなわけで、第1アプローチ。大井川上流から徒歩で川を下っていくルートを探ります。

対岸
Google Map ストリートビューより

黄色で囲った工事現場あたりのどこかから川に降りられれば・・・。

しかし令和4年現在、水の流れは弁天島の北側を流れているため、一度は渡渉しないと無理。
何にせよ、とりあえず近づいてみます。

Click!
国土地理院 地図より

川根島田線の旧道、川口発電所と鍋島地区の中間くらいに川へ向かう分岐があります。
写真は発電所方面から上流へ向かっている状態。

ここは処分場の出入り口でもあり、操業中は頻繁に大型車両が行き来するようです。
しかし今日は狙ったように休業日。
人の気配もありません。
夏は河原に車が降りてキャンプなどをしている様子が対岸から見えますが、やはりここから降りるのでしょう。

とにかく車で下流へ行けるところまで行って、そこから徒歩移動します。
適当な所に車を停め、枯れ草だらけの法面をなんとか河原へ降り立った時の風景がこちら。

Click!
国土地理院 地図より

正直、背景に溶け込んでしまって どこにあるのか分かりづらいですが、確かにありますよ。

というわけでさっそく、目的地へ向かいます。

断層

途中 左岸側に目をやると、ものすごい事になってました。
これは断層と呼べば良いのでしょうか?
すごい捻じ曲がり方をしてます。

本流到達

しばらく進んだところで、大井川の本流にぶつかりました。

写真では分かりづらいですが・・・

ああ・・・

これは無理だね。



季節が夏なら どんどん突き進むところだけれども。
まあ冒頭にも書いたように ここに流れがあるのはわかってたわけで、
それでも渇水期だし膝くらいまでなら・・・とか考えてたんですけど、そんな水量ではなかった。
流れの弱い場所や浅瀬がないかと少し上流まで遡ってみましたが、ダメでした。



というわけで、第2アプローチ。

第2アプローチ
国土地理院 地図より

神尾地区から河原に降りて、上流へ遡る。
ちょっと距離があるし、水の流れも怪しいところがあるけれど。

なにはともあれ対岸に渡り、地蔵峠を通過して神尾地区へ。
集落を抜けて大井川鐵道神尾駅の直前まで行くと、左に下りていく分岐があります。
ここを下りていくと河原に出るので、途中の空き地に車を停めて 河原を上流へ向かって進みます。

ところで、河原の入口や先ほどの神尾駅直前の分岐のところにもあったのが、 横臥褶曲断層おうがしゅうきょくだんそうはこちら”の看板。

横臥褶曲断層はこちら

何ヶ所かに設置してあって凄いアピール具合なのですが、入口を過ぎた途端に放置プレーとはいかがなものか。
入口の次の順路案内も、説明書きも何も見当たらない…。

まあ今回はそれが目的ではないので、さっさと上流へ向かいますが。

景色

ここでは水の流れは全て東側にあります。
目に入る範囲はほぼ砂利、石、砂。
これが大井川の現状ですね。
昔、ここに渡し船があったとはとても思えない。

景色

さらに登って、対岸に鵜網の集落が見えてきました。
それとともに、川の流れもこちらに寄ってきた。

ここで見え始めたのが、右岸の物凄い断層。

景色

いや、こりゃすげぇや!
と、断層に見とれているうちに流れが迫ってきた…

景色

あれー、これ無理なやつ?

景色

岩肌をよじ登って上流をのぞき込む・・・。

景色

ああ・・・

これも無理だね。


まだ目的地も視界に入っていないというのに。
どうにかならんもんか、と、崖上を眺めるも絶壁で迂回も無理ですよ。

景色

しかしまあ凄い眺め。
後で知ったことですが、ここがまさにその“横臥褶曲断層が良く見える場所”として案内されているポイント。
GoogleMapにも、ちゃんとそう書いてあった。
というか、もっと早く気づけよ・・・。

そういえば第1アプローチ時の記事中にも これと同様のうねりまくった断層の写真を載せましたが、
この断層と同じ流れだったんだなあ、かなり離れているのになあ、と感動。

まあとにかくこのルートもダメ、となったら残るは一つ。

第3アプローチ、山下り。


これしかない。






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