95.9km、6時間の大激走!
榛原郡縦走大駅伝競走
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第3話 「・・・いってェ」
*** 注 ***
ここからは 入手した情報と当時の航空写真を擦り合わせて、実際に走ったと思われるコースを推定していきます。
但し これはあくまで予想であり、正確なルートを示すものではありません。
情報をお持ちの場合は、ぜひご一報ください。
また同時に、実際のレース展開やコースの解説などを加えてみますので、現在の道路状況と見比べたり昔を思い出すなどしてお楽しみください。
航空写真は昭和37(1962)年〜41(1966)年のものを利用しています。
各コース図は拡大版を用意してありますが、サイズが大きいのでご注意ください。
パソコンやタブレットなど、大きい画面のほうがより楽しめるかと思います。
レース展開については、静岡新聞の【レース評】と、第1日目についてのみ詳細な記載のあった広報かわねを参考にしています。
文中の単語や言い回しについては、当時の記事を できる限りそのまま使用しています。
着順タイムについては静岡新聞、及び広報中川根に記載のものを採用しています。
1日目
第4区
中川根町役場〜地名農林センター
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国土地理院地図 航空写真より
大きいサイズはこちらから。
レース展開
いよいよレースは最高潮に達し、山場をむかえたこの区間は大会最長の8.1km
金谷は村田選手、吉田は水野選手、川根はベテランの岩鼻選手など、実力者をたてている。
この難所で各チームの実力の差が現われはじめ、榛原、金谷、吉田のトップ争いは一段と激しくなった。
そしてここで中川根が猛追を開始、下泉橋で川根を捉え、吉田、榛原、金谷に必死に迫る。
このトップグループから約350〜400m遅れて、御前崎、相良、本川根と続く。
ハイペースで追う中川根がこのままではトップかと思われたが、第5区中継点近くの坂にさしかかる頃から急にペースが落ち、ついに卒倒、これでトップグループは吉田、榛原、金谷に絞られ、金谷町の村田選手がわずかにリード。
大接戦の末、金谷が吉田に50mの差をつけて第5走者にタッチした。
コース解説
中川根町役場を出た第4走者は、本大会の
最長区間に挑みます。
中津川橋を渡り、峠を越えて下長尾地区へ。
国土地理院地図 航空写真より
ここで
昭和36(1961)年に竣功した
下泉橋を通過。
そして下泉河内川を越える
八千代橋を渡るわけですが、現在の
八千代橋は
昭和46年3月24日の竣工。
この時は旧橋(現橋のやや上流側にあった)を渡ったようです。
しばらくは平坦な道を往き 塩郷地区を抜けたところで急な登り勾配になりますが、この坂で中川根の選手が倒れてしまいます。
なんとか順位を上げようと、ここまでハイペースで飛ばし過ぎたせいでしょうか。
中川根はここで一気に順位を下げてしまいます。
国土地理院地図 航空写真より
中継地点となる
地名農林センターは、本大会前年の
昭和38年に落成。
地名地区の東のはずれ(写真右側)にやや広い敷地が見えますが、これがその
農林センター。(現:川根本町農林業センター)
名称的には
地名農林センター“入り口”とした方が良いような気もします。
第5区
地名農林センター〜川根中学校前
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国土地理院地図 航空写真より
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レース展開
トップグループは依然として変わらず、3者の接戦が見ものとなった。
笹間渡地内に入って、榛原の村松選手が吉田、金谷を振り切ってトップに出る。
前区で倒れた中川根は結局5分遅れて再スタートする。
榛原、吉田、金谷の順で次の区間へ。
コース解説
ここからしばらくは山中のコース。
道路状況も当然、現在のように良いものではなく(そもそも未舗装ですが)、山肌に沿って蛇行を繰り返すルートになります。
大井川沿いを離れて笹間川ダムへと抜けると、ここからは
川根町です。
国土地理院地図 航空写真より
ここで潜る
地名トンネルは1世代前のもの。
現在では笹間側の坑口は完全に閉塞されており、その様子を今でも県道63号線上から目視することができます。
GoogleMapストリートビューより
その南に連なる
初瀬トンネル、新初瀬橋はまだ無く、笹間川に沿って作られたルートを走ります。
国土地理院地図 航空写真より
笹間川を渡る
初瀬橋は
昭和33(1958)年7月竣工の上路式ワーレントラス橋。
こちらもまた、県道63号の新初瀬橋から その姿を見ることができます。
GoogleMapストリートビューより
山岳地帯を抜けた後は笹間渡地区に。
国土地理院地図 航空写真より
現在のように観光地として栄える事など 誰にも予想できないような長閑な風景を過ぎ、再び峠超え。
身成地区を疾走して、次の区間へ!
第6区
川根中学校前〜福用駅前
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国土地理院地図 航空写真より
大きいサイズはこちらから。
レース展開
沿道には小中学生など約1500人の観衆が並び、さかんな声援を送る。
了玄坂で2位の吉田大石選手が榛原の枝村選手を捉えるも、最後は振り切って榛原が1位ゴール。その差は20m。
川根の岡村君は3位の金谷から約250m遅れて第4位で到着。
また第6位の相良長野選手が御前崎を抜いた。
コース解説
国土地理院地図 航空写真より
川根中学校前でタスキを渡された第6走者がまず向かうのは、
昭和32年2月竣工の
駿遠橋(上路式鋼ゲルバートラス橋)。
GoogleMapストリートビューより
ちょっと説明の難しい構造です。
で、大井川を渡るのは この橋で最後。
以降はずっと大井川右岸(西側)を走ることになります。
ここまで通ってきた橋のほとんど(万世橋以外)が、
昭和30年代に入ってから近代的な永久橋として架け替えられているのが重要なポイントですね。
国土地理院地図 航空写真より
家山地区の中心街を抜けた一団は
家山橋を渡り、了玄の坂を越え、再び山中のルートを走ることになります。
大和田、高熊地区を過ぎて白光川を渡った後は福用の町中へ。
国土地理院地図 航空写真より
大井川鉄道福用駅前が、次の中継地点!
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