民営森林鉄道の先駆け
智者山軌道
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第12話 地中の穴に一人のレールが棲んでいました。 〜後編〜
今話は主に現地のレポートになります。
掲載している写真の縁取りが青ならば終点(度合)向き、橙色ならば起点(小長井)向きの振り返っての写真、と捉えてください。
レポート EP.12

全体マップはこちらから。
さて、ヘアピンカーブ1段目を過ぎて次に気になるのは、
2段目のヘアピンカーブに向かって登っていくルート、になるわけですが…。
前半の調査報告でも書いたように、このラインを視認する事はできませんでした。
amehataF.氏のメールにも書かれていたように、この区間は林道造成によって消えてしまった可能性が高いのでしょう。
となれば次に注力すべきは、
ヘアピンカーブ2段目。
というわけで、話は林道入ってすぐの
謎の窪みに戻ります。
結論を言えば、
amehataF.氏もまた「ここがヘアピンカーブ2段目だろう」としています。
それも、証拠となる写真付きで。
窪みの中を撮ったと思われるその写真にはなんと、軌道跡であった事実を裏付けるような
アレが写っているじゃあありませんか。

Click!
amehataF.氏 撮影
石 垣!!
まじですか…やっぱり中に踏み込むべきだった…。
写真をよく観察してみると、石垣より上の方から かなりの量の土砂が流れ込んでいるのがわかります。
「軌道跡にしては狭い」と感じたのは、このせいだったんですねぇ。
この土砂のせいで 本来の路盤はもっと下に埋もれている事になりますが、林道との高さ関係がどうなっているのか 気になる所です。
あれ、この石垣、もしかして
自分の写真にも…?

Click!
現在地
これかーーーっ!!
全然気づかなかった…。
なんにせよ この石垣こそが、
「ここが智者山軌道の跡だ」と言える有力な証拠でしょう。
と同時に、
「奥日掛林道への改修説」は、ほぼ間違いなさそうです。
とまあ このように驚きの連続!で、
8の字カーブの大まかな形が浮き出る結果となりました。
どうにか再訪して未発見の遺構を探すのもアリかもしれませんが…。
間伐材がゴロゴロしている現状を考えると 目新しい発見は難しいかも。
そんなわけで、マップの方も
更新しなければ!

全体マップはこちらから。
では改めて、旅の続きを。
現在地
話は、
ヘアピンカーブ1段目に近い林道へ戻ります。
「奥日掛林道への改修説」に沿うならば、しばらくは林道歩きが続くわけです。
実際のところ、下を覗き込んで見ても
川まで続く崖。
この先、眼下に平場を見出すことは もうないはず。
視線を上げれば、智者山周辺の山々にぐるりと取り囲まれた状態。
肝心の智者山は もっと右手(川の上流側)に見えるはずですが…。
…全く撮影していませんでした。
現在地
林道はまだ綺麗な状態を保っていますが、調査旅は この先で
大きな転回点を迎えます。

Click!
現在地
大きな右カーブ…だよな?これ。
なぜ前方がこんなに白いんだ?
そもそも、この先の道はどうなってるんだ?
あぁ、
イヤな予感が…。

Click!
現在地
こっわ!
そこで待っていたのは、
大きな崩落現場。
見上げれば かなり上の方からの崩落で、復旧には それなりに時間がかかりそうです。
いや、そもそも復旧させるのかな?この道。
幸い林道は完全には埋まっておらず、人ひとりが歩ける幅くらいは残されていました。
が、
問題はここじゃなかった。

Click!
現在地
この先に視線を向けると…?!

Click!
現在地
道、ないじゃん。
林道がごっそり無くなっとる。
目視できる距離に 道の続きがあるものの…。
これまでで最大の崩落現場が待ち構えていました。
現在地
突如、突き付けられた
旅の終焉。
ここまでか…。
そんな感じで、
次回、最終話!
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